Webライティングとは、Web上のコンテンツを執筆すること全般を指す言葉ですが、広義すぎて「Webライティングって具体的に何をすることなの?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、Webライティングの基本知識やコツ、Webライティングスキルを磨くための具体的な方法を紹介します。
Webライティングは副業で活かせるスキルとしても人気を集めていますから、この機会に「Webライティング」に関する知識を身につけて、普段の業務や副業に活用していきましょう。
Webライティングのスキルを身につけることができれば、業務の幅を広げたり、副業の案件獲得にも一役かってくれますよ。
目次
Webライティングとは?
Webライティングとは、Web媒体に掲載するコンテンツを執筆すること、またはそのスキルのことを意味します。さらに言えば、「Web媒体に適した構成、装飾、文体で執筆するスキル」こそ、Webライティングといえます。
Webライティングが意識されたコンテンツ | Webライティングが意識されていないコンテンツ |
・改行がなされていて読みやすい
・欲しい情報が拾いやすい ・理解しやすい文章構成になっている ・Webの特性を活かした表や画像、ページ内リンク、ボタンなどが適切に使われている |
・一文が長すぎる
・改行がされておらず「見え方」が考えられていない ・文章のみで理解させようとしている ・文字のサイズやフォントが見づらい ・コンテンツ内容に濃淡がなく、どこが重要かぱっと見でわからない |
Web上で情報収集することが当たり前になっている現代において、Webライティングは非常に重要なスキルのひとつです。では、Webライティングには具体的にどんな種類があるのでしょうか。
Webライティングの種類
主なWebライティングは、以下の5種類があります。
Webライティングの種類 | 特徴 |
SEOライティング | 検索エンジン(Googleがメイン)で上位表示させるためのコンテンツを作る技術。
Googleがどんなコンテンツを「高品質」としているのかを学び、読者と検索エンジン両方を満足させるコンテンツを作ることが目的。 |
セールスライティング(コピーライティング) | 「モノ」を売ることに特化したライティング技術のこと。
消費者心理を刺激するような文章構成、文章術を使うことが特徴。商品LP(ランディングページ)で活用されることが多い。 |
ニュース記事作成 | ニュース性のある内容を専門知識を活かして記事にする技術。
情報をコンパクトにまとめる力と、端的な考察を書くスキルが求められる。 |
インタビュー記事作成 | インタビュー内容を文字起こしして、読みやすいように文章を整形する技術。 |
動画シナリオ・構成作成 | YouTubeやCMなど動画のシナリオを作成する技術。
動画の長さと伝える内容のバランスを取ることが求められる。 |
厳密には意味が異なりますが、SEOライティングはWebライティングとほぼ同義として使われることも多く、重要度の高いWebライティングの種類のひとつです。
Webライティングには基本となる2つの型がある
Webライティング技術を身につけるためには、絶対に外せない「2つの文章の型」があります。それが、「PREP法」と「SDS法」です。
2種類とも「伝えたい内容をわかりやすく読み手に伝えることに特化」した文章構成方法ですから、必ず覚えておきましょう。
仮にWebライティングがメイン業務ではない場合でも、普段のプレゼンや商談、会議でも役立つ知識ですから要チェックです。
PREP法【Webライティング全般で使える】
Webライティングを学ぶうえで、絶対に欠かせないのが「PREP(プレップ)法」です。
PREP法とは、「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(例)」「Point(再度結論)」の4要素から文章を構成するライティング技術のこと。Webライティング全般に活用でき、非常に汎用性の高い文章術として有名です。
PREP法を用いることで、最初に1番伝えたい「結論」を相手に伝えられるだけでなく、説得力・信憑性を増すことが可能になります。
PREP法の例
P:Webライティングスキルはメディア運営において重要なスキルである。
R:なぜなら、高いWebライティングスキルがあれば良質なコンテンツが作れるからだ。
E:例えば、自社商品に関連する記事でユーザーから読まれる記事を作ることができれば、売上向上や認知拡大も望める。
P:だからこそ、Webライティングスキルを身につけることは重要なのだ。
言われてみれば当たり前の構成に思えますが、案外実践できているWebライターは多くありません。こうした基本に対して忠実になることで、「分かりやすいWebコンテンツ」が作れるようになりますよ。
関連記事:PREP法とは?
SDS法【用語/商品説明に便利】
SDS法は、PREP法と並んで有名なライティング方法です。
SDS法は、専門用語や商品説明の際に用いると便利な文章術で「ものごとの詳細」を説明するシーンで効果を発揮します。
SDS法の例
S:マーケティングツールAは、初心者でも成果を上げられる高機能ツールです。
D:機能としては、ユーザーニーズの分析、コンテンツ制作、改善点の洗い出しなどマーケティングに必要不可欠な機能が揃っており、画面構成もわかりやすく使いやすいユーザーインターフェースが魅力です。
S:マーケティングツールを使ったことがない全くの初心者にも自信を持っておすすめできます。
記事内で「用語」や「商品」の説明をする際には、SDS法の型を使って文章を作成すると、ユーザーが読みやすく情報を拾いやすい文章になります。
Webライティングでわかりやすい文章を書くためのコツ【7選】
Webライティングでわかりやすい文章を書くために押さえておきたいポイントが7つあります。以下の7つのコツを抑えることで、「わかりやすく、読みやすいWebコンテンツ」が作れるようになりますよ。
- 「誰」に向けての文章なのか理解をしてから書き始める
- リサーチと構成作りを丁寧に行う
- 短く分かりやすい文を意識して書く
- 文末表現の種類を複数用意する
- 表や箇条書きを活用する
- 不要な文、接続詞を削る
- トンマナ/レギュレーションの統一は必須
どのコツも、聞いてみれば当然のことなのですが、以下に「基本を大事にできるか」でWebコンテンツの品質は上がります。
基本をおろそかにすることなく、今一度「Webライティングをする上で気にかけるべきポイントは何か」を一緒に確認していきましょう。
「誰」に向けての文章なのか理解をしてから書き始める
Webライティングで最も重要なのは「誰に向けてのコンテンツなのか」をしっかり理解したうえで、書き始めることです。
さらにいえば、「どんな悩みや興味を持っている読者なのか」を深堀することで、より高品質なWebコンテンツが作れるようになります。
逆に、「なんとなくこんな人に向けて書こう」というように、読者像(ペルソナ)が曖昧な状態だと、コンテンツの方向性も決まらずまとまりのない文章になってしまいます。
必ずWebライティングを行う際には、「どんな読み手に対してのコンテンツなのか」の精査をするようにしましょう。
Webライティングに関する記事を書く場合
- 想定読者:Webライティングの技術を身につけて、将来的にはWebライターとして副業収入を得たいと思っている人
- 作るコンテンツ:Webライティングの基礎知識を説明したうえで、コツや注意点、案件獲得までに必要なことを説明するコンテンツを作る
リサーチと構成作りを丁寧に行う
Webライティングをする上で次に重要なのが、リサーチと構成にじっくりと時間をかけることです。
ただ単に時間をかければいいという意味ではありませんが、Webライティングで質の高いコンテンツを作るためには、リサーチに時間をかけて「書くべき要素」を洗い出し、要素を「読み手が知りたい順番」に並び替える必要があります。
- 書くべき内容を過不足なく調べ上げる
- 読者が求めている情報を知りたい順に並び替える
この2工程をおろそかにすると、方向性が曖昧なわかりづらい文章になったり、いざ執筆するタイミングで筆が止まりやすくなってしまいます。
「リサーチ&構成作り」でWebライティングの出来が決まるといっても過言ではありません。
短く分かりやすい文を意識して書く
高品質な文章と聞くと「長くて小難しい文章を書かなきゃいけないの?」と思うかもしれません。しかし、実際は逆です。
1文が短く、意味が伝わりやすい文章を書くことがWebライティングにおいて重要です。例えば以下の2文を読んだ時どちらの方が読みやすいでしょうか?
- この味もよく見た目もパティシエが手掛けただけあってとても良い新作スイーツ〇〇は、フルーツの果実感、特にイチゴが引き立っている非常に人気の商品です。
- 新作スイーツは、現在女性から大人気の商品です。人気の秘密はパティシエが手がける造形美と味。素材にはイチゴをふんだんに使用しており、果実感たっぷりに仕上がっています。
1は修飾・被修飾の関係もわかりづらく、主述関係も曖昧になっています。一方で2では文が意味ごとに区切られているため、読みやすくなっていますよね。
このように、長文=高品質ではなく、短文で相手に伝わりやすい文章を書くことがWebライティング上達のコツです。
文末表現の種類を複数用意する
語尾が「〜です。」「〜ます。」の2パターンだと、単調な印象を与えてしまいます。
例文
この記事では、Webライティングの方法を説明します。
また、ライティング時に気をつけるべきポイントも紹介します。ポイントは〇〇です。
〇〇を意識することで文章が読みやすくなります。また、**を意識するのもポイントのひとつです。
意味は伝わるのですが、読む時のテンポ感が悪く「なんだか機械的な文章だな」と思われてしまいそうです。
では、文末表現を工夫してみた例文を見てみましょう。
例文
この記事では、Webライティングの方法を説明します。
ライティング時に気を付けるべきポイントも併せて紹介しているので要チェック。
なかでも1番気にするべきポイントは〇〇です。
また、**を意識することで文章クオリティがグンと上がりますよ。
文末表現を工夫するだけで、テンポ感の良い文章になりますよね。ただ、感覚で文末表現に幅を広げるのはハードルが高いと思うので、使いやすい文末表現の一覧を参考に掲載しておきます。
使いやすい文末表現のレパートリー
文末表現 | 意味 |
~です | 断定 |
~ですね | 断定 |
~ですよね | 確認 |
~ますよね | 確認 |
~します | 断定 |
~でしょう | 提案 |
~しましょう | 勧誘 |
~ません | 否定 |
~かもしれません | 推測・提案 |
~ください | 指示・提案 |
~でした | 過去・完了 |
~ました | 過去・完了 |
表や箇条書きを活用する
Webライティングは全て文字で説明する必要はありません。むしろWebの特性を活かして装飾要素を上手に使い「見やすさ・読みやすさ」を意識した文章を作るのが正解です。
簡単に実践できるコツとしては、表や箇条書きを用いる方法がおすすめ。文章のみで説明するより、見やすくなりますし、読み手も理解しやすくなります。
装飾要素のない文
カレーの材料は、にんじん、玉ねぎ、牛肉、じゃがいも、カレールーが基本です。作り方は、まず材料を切って、肉→野菜の順番で炒めます。十分に火が通ったら水を入れて灰汁をとりつつ、煮込みます…
装飾要素のある文
カレーの材料一覧
- にんじん
- 玉ねぎ
- 牛肉
- じゃがいも
- カレールー
カレーを作る手順
- 具材を一口サイズにカット
- 具材を肉→野菜の順番で炒める
- 火が通ったら水を入れて沸騰させる(灰汁を取り除くのがポイント!)
- 沸騰したらカレールーを溶かして○煮込む
- とろみがついたら完成!
また、なにかを比較する際には「表」を活用するとより分かりやすい文章になるので意識的に使ってみましょう。
不要な文、接続詞を削る
文章作成が終わったら必ずするべきことがあります。推敲です。
特に、なくても意味が通じる「文、接続詞」はカットすることを推奨します。なぜなら明確な役割を持たない文や接続詞はノイズになってしまうから。
特に、または、よって、つまり、など「並列や順接」の接続詞や、言い換えの文はカットしても問題ないことが多いです。
全てカットするのはやり過ぎですが、推敲の段階で「この文は本当にいるのかな?」と自問自答することで、より明瞭でわかりやすい文章が作れますよ。
トンマナ/レギュレーションの統一は必須
最後は基本的なことになりますが、「だ/である調」なのか「です/ます調」なのかを統一したり、表現のばらつきをなくすといった「トーン&マナー」と「レギュレーション」の統一は必ずしましょう。
例えば「申し込み、申込、申し込」など表現がぶれていると、「本当にこの記事は信頼できるのかな?」という不信感が生まれてしまいますよね。
読み手の感じた「違和感」は「記事の離脱」につながります。機会損失をしないためにも、トンマナ、レギュレーションの徹底を心がけましょう。
副業ライターとして案件をこなすつもりなら尚のことです。
Webライティングでやってはいけない3つのこと
Webライティングでは「どんな工夫をするか」も大切ですが、「なにをしないか」も同じくらい大切です。
Webライティングでやってはいけないことは以下の3つ。
- 既存コンテンツのコピーは絶対NG
- 専門用語の多用
- 不要な接続詞が多い
この3点を意識するだけでも、他のWebライターと差別化が図れるようになりますよ。
既存コンテンツのコピーは絶対NG
当然ながら、既存コンテンツのコピーは絶対にNGです。
著作権的にももちろん違法ですが、SEOの観点からも他コンテンツの継ぎはぎのコンテンツは低品質として評価されてしまいます。
構成は似たか寄ったかになってしまったとしても、「自分の言葉」で書くように心がけましょう。
専門用語の多用
読者の知識レベルを加味せずに、専門用語を一気に並べてしまうと離脱されてしまう可能性が非常に高いです。
基本的に、だれが読んでも事前知識なしで理解できる文を書くことが重要です。
どうしても専門用語を使わなければいけない場合は、その用語がどんな意味なのかを説明しあげましょう。
例
WebライティングではPREP法を用いるようにしましょう。
*ひとこと解説:PREP法
PREP法は、「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(例)」「Point(再度結論)」の4要素から文章を構成するライティング技術のことで、わかりやすい文章が作れるフレームワークとして有名。
不要な接続詞が多い
良かれと思って「つまり、だから、よって、おそらく、したがって、ですから」などの接続詞を多用してしまうと回りくどい印象になってしまいます。
逆に必要な接続詞は「逆接」です。論展開に変化が起きる接続詞に関しては残さないと分かりにくい文章になってしまいますからね。
判断に迷った場合には、一度該当する接続詞を消してみて「読んで違和感がないか」を確認してみましょう。
Webライティング初心者におすすめの練習方法
では、Webライティング初心者が中級者、上級者にステップアップするためにはどうすればよいのか。答えはシンプル「正しい練習方法」をこなすことです。
おすすめの練習方法は以下の二つ。
- 簡単なテーマでPREP法を使って説明する練習をする
- 読みやすいと思ったWebコンテンツの写経
1つ目の練習方法は、「簡単なテーマに関してPREP法で説明する」というもの。
例えば、漫画が好きな人は好きな漫画作品をPREP法で説明する文章を書いたり、グルメな人は好きなレストランに関してPREP法で説明してみるのもよいですね。
まずは、「自分が精通している好きなもの、詳しいもの」を分かりやすく説明する練習をしてみましょう。
二つ目の練習は、読みやすい、分かりやすいと思ったコンテンツの「写経」です。
「既存コンテンツを写すだけで意味があるの?」と思うかもしれませんが、一度ワードなどに写経をしてみると「こういう言い回しがあるのか、この文章展開が美しいな!」といった気付きが得られます。
もちろん、機械作業としてこなすと効果は半減以下になってしまいますが、じっくり「なぜ読みやすいのか」を考えながら写経することで、自分の文章技術として身につけることができますよ。
Webライティングは副業にも活かせる人気スキル
Webライティングスキルは、副業として活用できる人気スキルです。
「Webライターって飽和状態なんじゃないの?」と思うかもしれませんが、「納期厳守、報連相の徹底、わかりやすいコンテンツ作り」がしっかり出来ているライターはそう多くありません。
今、Webライターに興味を持っているのであれば、「基礎の徹底」をすることで他のライターと差別化を図ることができますよ。
副業でWebライターを目指すならSEOライティングの知識も身につけよう
Webライティングでお金を生み出そうと考えているのなら「SEO」の知識を一緒に身につけるのがおすすめ。
SEOとは、検索エンジンで上位表示をさせるために必要な知識、ライティング技術のことです。
SEOを加味したコンテンツは企業からも個人からも多くのニーズがあるため、単価アップに欠かせないスキルのひとつ。
詳しくは、【コンテンツSEOとは?】メリットや作成手順を初心者にも分かるように完全解説!で解説しているのでブックマークして読み返せるようにしておくと便利ですよ。
まとめ
今回は、Webライティングの基本から実践知識まで解説してきました。ただ、1人で1から記事コンテンツを作るのはなかなかハードルが高いですよね。
そこで、おすすめなのがSEOツール(ライティングサポートツール)を使う方法です。SEOツールを活用することで、圧倒的に工数削減が図れます。
ただ、得体の知れないものにお金を払うのは怖いと思いますので、まずはSEOツールとはどんなものなのか読んでみましょう。
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